「シートン動物解剖図」「解剖医ジョン・ハンターの数奇な生涯」2021/03/02 01:01

「シートン動物解剖図」と「解剖医 ジョン・ハンターの数奇な生涯」(ウェンディ・ムーア)の2点が目の前に揃った。
シートンは購入したもの、「解剖医〜」は図書館で借りた。
買おうかなと思ってたんだけど、図書館で検索したら、まあ、あるよね。

シートンについて。
数年前、科学博物館で行われた大きな企画展で、最後のブースにシートン関連の展示があった。
彼が残した手記の解説があり、シートンが晩年に後悔していると告白した一文があるという。そしてそれは狼王ロボに関するものだった。
シートンを知っている人なら狼王ロボの名を知らないはずはない。そのロボのことだった。ロボのパートナー、ブランカを捉えて囮に使い、ロボをおびき寄せることに加担し捕まえることに成功した。そのことを後悔していると手記にあったのだ。
私はこれを見て小躍りせんばかり、心でざまあ!と叫んでいた。
この狼王の一件は許し難いこととして私の人生に刻まれていることをご存知あるまい。
で、そのシートンの懺悔の存在をあろうことか、この年でやっと知るところとなり、この日の強烈な印象を残す。
で、この日の企画展がなんだったのかすっかり忘れてしまったのでした。

実家の庭の雑草は「ヒメオドリコソウ」だったよ2021/03/08 23:43

父の残したグラスを捨てられず、残しておいたのを利用。
大きな花いけにさす花に悩まなくて楽だ。
ぼうぼうの庭に咲き始めた雑草をチョンチョンと切って入れた。
ホトケノザと言うのだそう。お名前はかねがね。
可愛くていいよ。

追記:友人からメッセージが来て、非常によく似てるけど違うと指摘してくれた。
これは「ヒメオドリコソウ」というのだそう。確かによく似てるけど違ってた。こちらの名前は可愛くてぴったり似合うね。

友人2021/03/13 23:52

若い友人が行方不明になり、消息がたどれなくなった。
詳しいことはわからなかったが事故と考えるのが妥当なのだろうかと思っていた。
ふっと消えてしまうまでの情報ではそれしかないのだ。
思うことさえ拒絶反応が出た。
夜の運転中に新たな情報を知って涙が少し出たけど、そのあとは泣いてない。
認めるのが嫌になったからだ。

今日の東京駅付近ではデモがあるらしい2021/03/21 17:44

車で出かけたら、今日の東京京橋付近は広範囲で各種警察車両がびっしり。バラの茎によくいるアブラムシみたい。
一通にも折りたたみフェンスの仕切りが設置されていて、そこを通る車には警官がいちいち確認作業をしてからフェンスを開けている。
昭和通り沿いでフェンス番をしている警官に、何があるのかと尋ねたらスガ政権への批判デモがあるとのこと。
「ご迷惑かけます」というので「いえいえ別に」と言っといたけど、それまではオリンピックの聖火ランナーでも来るのかかなとか邪推をしていて、実に迷惑!と思っていた。
やっと路上パーキングに空きを見つけたが、百円玉が足りず目の前のコンビニで小銭を手に入れるべく、車ハンケツでパーキングを占拠しつつ、外に出るも突風と雨、真後ろには警察車両がいて「おいこら」と言われるんじゃないかと気が気でなく、「私はパーキングのために百円玉が足りないからすぐそこのコンビニで崩してくるだけなんで、すぐに車を正常な位置に入れる意思があり、悪いことはしてません」という意味合いの演技を体全体で表現しながらコンビニに駆け込み、お釣りは全部百円玉でという要求ににっこり応じる店員に好感、百円玉をたくさんゲット。無事にパーキングに車は収まり、私は歩いて目的地へと向かった。

銀座2丁目あたりの緑2021/03/22 18:48

雨と風が酷いが、時々収まる瞬間が生まれる。
桜が早めの開花とか。桜はお腹いっぱいだ。

「三月大歌舞伎」はブルー2021/03/29 23:34

歌舞伎座へ。
三月大歌舞伎千穐楽の三部、6時半開演「桜門五三桐(さんもんごさんのきり)」と「隅田川」
五右衛門の中村吉右衛門は日曜日に倒れ入院したまま、代役は久吉を演じていた松本幸四郎が立った。
声が似ていた。身内ということもあるだろうけど、歳をとって貫禄が出たせいかしら。桜の満開を舞台上の南禅寺で見る。
「隅田川」は坂東玉三郎。
川が重要な要素になるドラマだから、因果を感じた。見失なった子供を追う狂った女。青い色彩で纏められた舞台が美しい。
吉右衛門さんのことといい、「隅田川」といい、物哀しい喪失感で劇場を出た。播磨屋さん、再び舞台に戻ってほしい。

追記
気になって買った能楽タイムズに野村萬斎さんの対談記事があり、自らのアレンジで上演された「隅田川」に言及していた。そこで持論とした上で語っている部分をそのまま引用。
「晩春の夜明けで終わる能<隅田川>は奇跡を肯定する癒しの物語であり、鎮魂と再生の劇であって、荒涼たる絶望のドラマではない」
これで文字通り救われた。乱暴すぎる理解から解放された。

ナイル・レストランのムルギランチは健在2021/03/29 23:40

歌舞伎座を出て銀座方向の交差点に立ってみたら、通りの向こう側にナイルの装飾電球がやたらに目立って輝いていた。年々派手になっていってるのは知ってる。近くに行ってみたいとぼーっと考えながら通りを渡って店の前に来た。
8時少し過ぎだけど閉店の雰囲気なし。それで、そのまま帰ると後悔しそうだったから入ることにした。
座ってからほっとしたせいか、完食できるという自信が湧いてきて嬉しくなった。ムルギランチね?というナイルの慣例になっているオーダーの取り方も変わらず。それに同意して、チャイも頼んだ。
もう知っているスタッフもいないだろうと思っていたけど、入口で客を案内をしていた年配者が懐かしいその古株だった。私がマスクを外してから話しかけてきてくれて分かった。
お互いにだいぶ歳を取ったね。何十年経ったんだYO!
先先代になるか、創業者の関わったインド独立運動について書かれた本が当時と変わらずガラスケースの中に収められている。
昔のことを思い出しながら、ムルギランチは楽勝で平げた。
美味しかった。まだあれがある事に感謝だ〜

写真は、骨を外すサービスをしてくれているところ。