うは2023/05/27 13:57

犠牲者を知っている。
被害者を知っている。
自分はそれらである。
それは重要なことだけども、そうでなくても補う能力=想像力というものがあるのや、人間には。

お茶はテラスで2023/04/05 12:40

神奈川県立近代美術館葉山に行った。
メインの目的を果たしてコレクション展の方へ行こうと思ったが、空腹で倒れそうになったので、致し方なく施設内のレストランに入った。いつも混んでいるのが平日なのですぐに座れる。
アラカルトよりコースが割安と魚の料理を頼んだ。考えていたより美味しかったな。で、デザートとコーヒーになった時、テラスでいかがですかと勧められて喜んで出たがふと思った。これは食事で4人席を1人で独占している不埒を追い出そうということだっんじゃないかと。風があり体感温度はやや寒く感じる椅子に座って、嫌味なケーキとコーヒーカップを撮った。

「ボテロ展」Bunkamura Museum2022/06/27 18:56

7月3日までのボテロ展にあわてて向かった。
前売券を買っていたから無駄にする訳にいかぬ。
70点の作品が来ていたが、時間がなくて表面をさらってきただけになってしまった。それでも初期作品のいくつかと、鉛筆と水彩画による堂々たるサイズの作品を見ることができたのはよかった。
「神学校」という作品が面白いと思った。猫が描かれているのは象徴するところを考えると、好意的な意味じゃないよね。大統領を中心とする群像には犬が描かれていた。コロンビアに生まれた画家にとってこの絵には特別な意味があると思うのだけど、どこの大統領なのか、私には分かっていない。特定しているのか、曖昧なものなのか。
殆どの絵において表情が豊かでないのはジオットなどイタリア絵画からの影響とか。

展覧会、他にもたくさん行きたいところがあるが、小さい引っ越しを目前にして今月はなかなか動きづらかった。

「ソール・ライター(Saul Leiter)のすべて」2021/12/25 02:16

ソール・ライターの展覧会のカタログ。版を重ねて11刷だって。
ニューヨークの普通のアパートに住み、そこをずっと住処にした都市型の人。質素だけど使い古され馴染んだ道具が置いてある室内の風景が好きだ。彼のそばには女性も猫もいた。
ソール・ライターのソールはSaulサウル。
表現とユダヤ教について改めて考えさせられたのはソール・ライターがきっかけだったかな。

本に添えられたメッセージ2021/12/06 01:19

ネット古書ショップで過去の展覧会のカタログを買った。
中身を出してしばらく眺め、初めて知る作家のページをめくったり、解説を読んだりして閉じて、ふと足元を見ると二つ折りの紙が落ちていた。拾うと一筆箋で、そこに数行のメッセージがあった。
今届いた本と一緒だったのか。
今まで何度もそこで買っているのだけど前に買った、ある本にも言及していて、それと今回の本を選んだことを格別に喜んでくれていた。
仕入れたものでなく、ドイツの現地で買ったものであったり、自ら観てきた展覧会のカタログだと書かれていて、私は嬉しくなった。
カードが入っていた本はカードを見る前にやっぱり私が欲しいものと分かってた。

ある絵2021/10/02 02:57

イヌイジュンという人は本を書いて、絵を描いて、新しいドラムを叩いている。
どこに何を脱ぎ捨ててきたんだろう。

浅草Gallery éf「FROM ABOVE」2021/09/14 01:01

原爆被爆者を撮ったイタリア人写真家の展覧会を観に行った。
と、ポーレ・サヴィアーノという名前なのでイタリア人と決めつけてたけどアメリカ人だった。撮影のメイキング映像を流していて被写体となる被爆者の人との会話で分かった。「原爆を落とした国の人が来てくれて」と言っていた。
写真の中の人たちはとても重要。記録の中で表情を失わない。見る人が想いを想像するのね。
Gallery éf は蔵を改造したカフェを兼ねた空間だ。ずいぶん前からあったのに知らなかったのは残念。もっと残念なのは今年いっぱいで引っ越すという事だ。居心地のいい完全な場所なのに!
ああ、それでも食事でオーダーしたカレーのスパイスは私好み、美味しかった。引っ越しても食べに来たい。
スズノスケというハチワレの猫もいて最後に2階から連れてきてくれた。何故かここのところ猫に縁があるの。
浅草駅方向の並びにある猫カフェ「カフェ・キャラフ」も健在だった。ここの少し先にギャラリーエフがあったのか!残念の3乗。

「マン・レイと女性たち展」Bunkamuraザ・ミュージアム2021/09/12 23:37

1週間前の土曜日は渋谷にマン・レイを観に行った。いまはコロナのためにネットで行く時間を予約するシステム。
ギリギリまで車で行くか迷ったが、電車を使った。
感染を恐れる気持ちがあって電車の中と目的の場所までの行き来は辛い。機能性の高いマスクしてくれよと心で叫ぶ。

「マン・レイと女性たち」
そうだな。行ってから時間がしばらく経った今、思っていること。
彼がその人生で多くの芸術的な作品を残し、女性との素晴らしい時間を過ごしたってことの確認。
ちょっと下がり気味の気分の中でそう思った我。

今日の東京駅付近ではデモがあるらしい2021/03/21 17:44

車で出かけたら、今日の東京京橋付近は広範囲で各種警察車両がびっしり。バラの茎によくいるアブラムシみたい。
一通にも折りたたみフェンスの仕切りが設置されていて、そこを通る車には警官がいちいち確認作業をしてからフェンスを開けている。
昭和通り沿いでフェンス番をしている警官に、何があるのかと尋ねたらスガ政権への批判デモがあるとのこと。
「ご迷惑かけます」というので「いえいえ別に」と言っといたけど、それまではオリンピックの聖火ランナーでも来るのかかなとか邪推をしていて、実に迷惑!と思っていた。
やっと路上パーキングに空きを見つけたが、百円玉が足りず目の前のコンビニで小銭を手に入れるべく、車ハンケツでパーキングを占拠しつつ、外に出るも突風と雨、真後ろには警察車両がいて「おいこら」と言われるんじゃないかと気が気でなく、「私はパーキングのために百円玉が足りないからすぐそこのコンビニで崩してくるだけなんで、すぐに車を正常な位置に入れる意思があり、悪いことはしてません」という意味合いの演技を体全体で表現しながらコンビニに駆け込み、お釣りは全部百円玉でという要求ににっこり応じる店員に好感、百円玉をたくさんゲット。無事にパーキングに車は収まり、私は歩いて目的地へと向かった。

「シートン動物解剖図」「解剖医ジョン・ハンターの数奇な生涯」2021/03/02 01:01

「シートン動物解剖図」と「解剖医 ジョン・ハンターの数奇な生涯」(ウェンディ・ムーア)の2点が目の前に揃った。
シートンは購入したもの、「解剖医〜」は図書館で借りた。
買おうかなと思ってたんだけど、図書館で検索したら、まあ、あるよね。

シートンについて。
数年前、科学博物館で行われた大きな企画展で、最後のブースにシートン関連の展示があった。
彼が残した手記の解説があり、シートンが晩年に後悔していると告白した一文があるという。そしてそれは狼王ロボに関するものだった。
シートンを知っている人なら狼王ロボの名を知らないはずはない。そのロボのことだった。ロボのパートナー、ブランカを捉えて囮に使い、ロボをおびき寄せることに加担し捕まえることに成功した。そのことを後悔していると手記にあったのだ。
私はこれを見て小躍りせんばかり、心でざまあ!と叫んでいた。
この狼王の一件は許し難いこととして私の人生に刻まれていることをご存知あるまい。
で、そのシートンの懺悔の存在をあろうことか、この年でやっと知るところとなり、この日の強烈な印象を残す。
で、この日の企画展がなんだったのかすっかり忘れてしまったのでした。