「この世界の片隅に」2017/01/11 16:37

クラウドファンディングで資金を集めた事、「のん」と名前を変えた能年玲奈ちゃんが声を吹き替えている事の他、何の予備知識なしで観た。
ポスターもちゃんと観ていなかったし、とてもいいと言っていた人も見れば分かるとばかりで、内容については触れなかった。
私の場合、それがこの映画に限ってはよかったと思う。
始まって間も無く戦時が語られる作品と分かった時には驚いた。漠然とした予測とまるで違っていたから。
舞台になる主人公が生まれ育った広島、結婚生活を送る呉は重要な海軍の拠点。
先に見える戦禍のあった悲劇的な舞台の一つだ。
絵を描くことが好きな少しぼうっとしたところのある小柄な女性の半生だ。戦争中という非日常にも日常は生まれ、その僅かな日常っぽいものも、爆撃があれば無かったものになる。
戦争が奪うものは何かを知る。
ラフなタッチが主人公のキャラクターそのままに柔らかい雰囲気を醸し出すが、戦争の本質は伝えていると思う。
第二次大戦を経験する人が居なくなる間際のこの時代に必要な作品とも思った。

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