モヤる「べらぼう」 ― 2025/04/17 00:28
江戸の出版の天才を描くドラマと言っていいんだろうか。吉原を舞台とするものだからか、昨年芸大美術館で開催された「吉原」について、言及しない部分への不消化な思いがあって、大河ドラマのこれは見るのに気が乗らなかった。
役者が面白いから見てみるかという感じで見始めている。女の「自立」の仄めかしは無し、というかあるかなしか以前の問題。そういうの、「仁」の中で描かれてたんだったか。
三話目を見ている。
役者が面白いから見てみるかという感じで見始めている。女の「自立」の仄めかしは無し、というかあるかなしか以前の問題。そういうの、「仁」の中で描かれてたんだったか。
三話目を見ている。
「愛を読む人」 ― 2022/05/24 12:16
CSを回したら「愛を読む人」がもうすぐ終わるところだった。それをそのまま観る。
愛とホロコーストに関わる罪の物語で、何度観ても飽きない好きな作品だ。レイフ・ファインズの声が好きなせいもあるかな。
ナチスドイツを産んだドイツの戦後のリアルを知らないためか、何か本質的なことを見逃している感じがして、観たあとずっとモヤモヤしていた作品だった。それで原作を読んだが、やはりモヤモヤは取れない。
ネットで検索したら西部邁の名前が出てきて、虎ノ門に出演していることを知った。虎ノ門に彼がいることが悲しく、驚きながらも番組の中で映画「愛を読む人」について語るのを聞き、それで私はその重要な補足で一応の納得ができたのだった。私のモヤモヤは「差別」の理解が及ばなかったせいだった。知識を結びつける力がなかったんだ。
それを言っていたのは、当時西部邁くらいだったんじゃないかなあ。確認はしてない。今は検索するといろいろな人がその点を解説してる。
この映画を見る度に西部邁のことを思う。いい関わりを持ったなと思う。
愛とホロコーストに関わる罪の物語で、何度観ても飽きない好きな作品だ。レイフ・ファインズの声が好きなせいもあるかな。
ナチスドイツを産んだドイツの戦後のリアルを知らないためか、何か本質的なことを見逃している感じがして、観たあとずっとモヤモヤしていた作品だった。それで原作を読んだが、やはりモヤモヤは取れない。
ネットで検索したら西部邁の名前が出てきて、虎ノ門に出演していることを知った。虎ノ門に彼がいることが悲しく、驚きながらも番組の中で映画「愛を読む人」について語るのを聞き、それで私はその重要な補足で一応の納得ができたのだった。私のモヤモヤは「差別」の理解が及ばなかったせいだった。知識を結びつける力がなかったんだ。
それを言っていたのは、当時西部邁くらいだったんじゃないかなあ。確認はしてない。今は検索するといろいろな人がその点を解説してる。
この映画を見る度に西部邁のことを思う。いい関わりを持ったなと思う。
「ブラック・クラズマン(2018)」 ― 2021/01/09 00:16
1月6日、アメリカ連邦議会議事堂前の広場に暴徒となったトランプ支持者によって首吊台が立てられていた。横木の真ん中から輪にしてぶら下げられたロープ。体裁だけでも民主主義を保っていたアメリカで、これほど不気味な光景を見るとは思わなかった。
誰が誰を、法の裁きなしにそれに吊るすことができると考えるのだろう。この場合は文字通りかどうかは別にして、ペンス副大統領を吊しに来ていたのだけど。
年末からネットレンタルしたDVDの中のひとつ、スパイク・リー監督作品「ブラック・クラズマン」を前日の5日に観た。原作は実話に拠ったものでとても面白かった。スパイク・リーらしくとても軽妙。
コロラド州のある都市でアフリカ系アメリカ人として初めて市警察巡査になった男の書いた本が原作になっている。
引用的に使われる映像が数多く登場するが、中でも印象的なのはこの時91歳のハリー・ベラフォンテが演じるジェームズ・ターナーが小さな集会で長老の如く語る場面だ。
"ジェシー・ワシントン"リンチ事件(https://ja.wikipedia.org/wiki/)について、酷い写真を見せながら、そこで行われたリンチの顛末を語る。焼かれた身体を首吊りにされた黒人青年の写真だ。
犯罪容疑如何でなく黒人を徹底的に差別する白人至上主義者たちが行う行為がどれだけ非人間的なものか。
今こそ誰でもが何が行われてきたかを積極的に知るべきだと思う。
2021年の今、米国議会議事堂広場に突如現れた首吊りの木と重ねあわせて考える。
追記:ハリー・ベラフォンテが演じるジェームス・ターナーは重要な存在だ。この映画の中でジェームズ・ターナーの演説がフルで入っているとあるブログで書かれていた。また追記するかも。
誰が誰を、法の裁きなしにそれに吊るすことができると考えるのだろう。この場合は文字通りかどうかは別にして、ペンス副大統領を吊しに来ていたのだけど。
年末からネットレンタルしたDVDの中のひとつ、スパイク・リー監督作品「ブラック・クラズマン」を前日の5日に観た。原作は実話に拠ったものでとても面白かった。スパイク・リーらしくとても軽妙。
コロラド州のある都市でアフリカ系アメリカ人として初めて市警察巡査になった男の書いた本が原作になっている。
引用的に使われる映像が数多く登場するが、中でも印象的なのはこの時91歳のハリー・ベラフォンテが演じるジェームズ・ターナーが小さな集会で長老の如く語る場面だ。
"ジェシー・ワシントン"リンチ事件(https://ja.wikipedia.org/wiki/)について、酷い写真を見せながら、そこで行われたリンチの顛末を語る。焼かれた身体を首吊りにされた黒人青年の写真だ。
犯罪容疑如何でなく黒人を徹底的に差別する白人至上主義者たちが行う行為がどれだけ非人間的なものか。
今こそ誰でもが何が行われてきたかを積極的に知るべきだと思う。
2021年の今、米国議会議事堂広場に突如現れた首吊りの木と重ねあわせて考える。
追記:ハリー・ベラフォンテが演じるジェームス・ターナーは重要な存在だ。この映画の中でジェームズ・ターナーの演説がフルで入っているとあるブログで書かれていた。また追記するかも。
「高い城の男」 ― 2020/10/16 00:24
Amazon primeのウォッチリストに入れておいたドラマだったが、今日直ぐにみろというお告げがあった(笑)
P・K・ディックの原作、リドリー・スコット総指揮だから見応えは充分と期待していたものだ。
第二次大戦後、戦勝国と敗戦国が逆になるという世界を描く。つまりナチスドイツと日本が勝利して、北米を分割支配するという話。
さて4シーズン分楽しもう。
イギリスBBCで制作したナチスを戦勝国とした作品もある。ナチスドイツにイギリスが占領されるという設定で、一応刑事物だ。「SS-GB(エスエス・ゲーベー)」というタイトルで、レン・デイトンの原作。確かポワロを作ったチームじゃなかったかな。違うかも。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E3%81%84%E5%9F%8E%E3%81%AE%E7%94%B7_(%E3%83%86%E3%83%AC%E3%83%93%E3%83%89%E3%83%A9%E3%83%9E)
https://ja.wikipedia.org/wiki/SS-GB
P・K・ディックの原作、リドリー・スコット総指揮だから見応えは充分と期待していたものだ。
第二次大戦後、戦勝国と敗戦国が逆になるという世界を描く。つまりナチスドイツと日本が勝利して、北米を分割支配するという話。
さて4シーズン分楽しもう。
イギリスBBCで制作したナチスを戦勝国とした作品もある。ナチスドイツにイギリスが占領されるという設定で、一応刑事物だ。「SS-GB(エスエス・ゲーベー)」というタイトルで、レン・デイトンの原作。確かポワロを作ったチームじゃなかったかな。違うかも。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E3%81%84%E5%9F%8E%E3%81%AE%E7%94%B7_(%E3%83%86%E3%83%AC%E3%83%93%E3%83%89%E3%83%A9%E3%83%9E)
https://ja.wikipedia.org/wiki/SS-GB
「ヒトラーへの285枚の手紙」 ― 2018/12/07 12:36
CS放送を録画した。2016年ドイツ、フランス、イギリス製作
ナチスドイツを背景にした映画は厳しい内容のものでも観てきたが、これは観切ることができなかった。主演はエマ・トンプソン。
冒頭から息苦しくて観終えることができない気がして先に検索して内容を見てしまった。今の日本に起きかけていることと被って、描かれる弾圧の恐怖を近い現実として感じたからかもしれない。
まさに今日もそうだが日本の国会で行われていることには、この映画の前半に工場内で言葉にされた「総統の希望は命令である」がそのまま当てはまる。
現実の生活はただ連綿と続き、はっきりした変化を感じないまま過ぎる。少しの不満は時間が経てば環境に順応して忘れてしまう。
子供や孫が傷つけられて初めて問題を知るのかも。
せめて思考停止にならない凡人でいたい。切なる願い。
「ヒトラーへの285枚の葉書」監督が憂う、日本の危険な保守化 #ヒトラー #ナチス http://bunshun.jp/articles/-/3538
ナチスドイツを背景にした映画は厳しい内容のものでも観てきたが、これは観切ることができなかった。主演はエマ・トンプソン。
冒頭から息苦しくて観終えることができない気がして先に検索して内容を見てしまった。今の日本に起きかけていることと被って、描かれる弾圧の恐怖を近い現実として感じたからかもしれない。
まさに今日もそうだが日本の国会で行われていることには、この映画の前半に工場内で言葉にされた「総統の希望は命令である」がそのまま当てはまる。
現実の生活はただ連綿と続き、はっきりした変化を感じないまま過ぎる。少しの不満は時間が経てば環境に順応して忘れてしまう。
子供や孫が傷つけられて初めて問題を知るのかも。
せめて思考停止にならない凡人でいたい。切なる願い。
「ヒトラーへの285枚の葉書」監督が憂う、日本の危険な保守化 #ヒトラー #ナチス http://bunshun.jp/articles/-/3538
「ボヘミアン・ラプソディ」 ― 2018/11/29 00:49
伝説のバンド「クイーン」のボーカル、フレディ・マーキュリーの半生を描いた映画。
1991年11月24日エイズで亡くなるその6年前に行われた「ライブ・エイド」のシーンがラストだ。ここから後の人生が家族と同等の仲間と共にあって幸せな時だったと思いたいという余韻。
主役のラミ・レミックはフレディのサイズ感を知っているとちょっと違和感あるかもだけど、良く演じているなと思う。
すごいファンではないもののフレディが死んだ当時とても悲しかったし、曲はやっぱりいいしでこの映画はリアルタイムで味わったことのおさらいというかトレースと捉えながら観た。
既に感じた悲しみは伝説の人の事として昇華してしまったので、これを観て泣くというのは、私にはないなあ。
1985年のライブ・エイドを立ち上げたボブ・ゲルドフに当時尊敬の念を抱いたことも思い出す。
マイク・マイヤーズがキャストにいるんだけど何役だったのか分からない。
1991年11月24日エイズで亡くなるその6年前に行われた「ライブ・エイド」のシーンがラストだ。ここから後の人生が家族と同等の仲間と共にあって幸せな時だったと思いたいという余韻。
主役のラミ・レミックはフレディのサイズ感を知っているとちょっと違和感あるかもだけど、良く演じているなと思う。
すごいファンではないもののフレディが死んだ当時とても悲しかったし、曲はやっぱりいいしでこの映画はリアルタイムで味わったことのおさらいというかトレースと捉えながら観た。
既に感じた悲しみは伝説の人の事として昇華してしまったので、これを観て泣くというのは、私にはないなあ。
1985年のライブ・エイドを立ち上げたボブ・ゲルドフに当時尊敬の念を抱いたことも思い出す。
マイク・マイヤーズがキャストにいるんだけど何役だったのか分からない。
「グランチェスター 牧師探偵シドニー・チェンバース」 ― 2018/08/03 17:35
牧師探偵の最終回を観終わってしまった。
ジャズとウィスキー🥃を愛するシドニー・チェンバースという若き牧師が友人である刑事とともに事件を解決してゆく英国テレビドラマだ。
ただひとりの女、初恋の人との愛は育つのか、牧師であるが故の悩みが全編を通底する。
彼を取り巻く人間模様も味わいがある。夫々の今までの人生とこれから何をどう選んでいくか、愛の様々な形、葛藤が描かれる。時に優しく時に厳しく支え合う。
って誉め殺しか。
時代は1950年代。いろいろな差別がよりもずっと激しく抑圧されていた時代。時代の良い香りを感じつつ。
いいドラマの最終回は観たいような観たくないような。
ジャズとウィスキー🥃を愛するシドニー・チェンバースという若き牧師が友人である刑事とともに事件を解決してゆく英国テレビドラマだ。
ただひとりの女、初恋の人との愛は育つのか、牧師であるが故の悩みが全編を通底する。
彼を取り巻く人間模様も味わいがある。夫々の今までの人生とこれから何をどう選んでいくか、愛の様々な形、葛藤が描かれる。時に優しく時に厳しく支え合う。
って誉め殺しか。
時代は1950年代。いろいろな差別がよりもずっと激しく抑圧されていた時代。時代の良い香りを感じつつ。
いいドラマの最終回は観たいような観たくないような。
NTL「誰もいない国」 ― 2018/07/18 16:33
ナショナル・シアター・ライブ「誰もいない国」をシネリーブル池袋で観た。
演出 ショーン・マサイアス(『ベント』)
出演 イアン・マッケラン、パトリック・スチュワート、オーウェン・ティール(「ゲーム・オブ・スローンズ」) ダミアン・モロニー(『ハード・プロブレム』)
ハロルド・ピンターの作品なので不条理感で訳わからないかもと思いながら、役者が観たくて参上。余談だが私としては大事な関連事項であるのは演出のショーン・マサイアスは映画「ベント 堕ちた饗宴」の監督でもあった事だ。
この「ベント」は映画も印象に残る作品だったし佐々木蔵之介、北村有起哉出演の舞台も観た。
しかしながら「誰もいない国」は分からない。それでも面白いと思うのはその場のやり取りで、役者の表情のアップや細かい仕草の妙がカメラによってはっきりと目にすることができる。これで満足する。
何を観たか、何か訳のわからないものか。
どこにあるか分からない切り取られた時間がそこにあったという感じ。
最後のカーテンコールが終わるとQ&Aのコーナーがあり、4人の役者と演出家が登壇した。その中での話は理解しないこの頭には良いガイダンスになった。
役者の演じる喜びが何より伝わってきたことは重要。
マッケランがサーの称号を持っているのは知っていたけれどパトリック・スチュアートもまた、とは知らなかった。
観てよかった♡
演出 ショーン・マサイアス(『ベント』)
出演 イアン・マッケラン、パトリック・スチュワート、オーウェン・ティール(「ゲーム・オブ・スローンズ」) ダミアン・モロニー(『ハード・プロブレム』)
ハロルド・ピンターの作品なので不条理感で訳わからないかもと思いながら、役者が観たくて参上。余談だが私としては大事な関連事項であるのは演出のショーン・マサイアスは映画「ベント 堕ちた饗宴」の監督でもあった事だ。
この「ベント」は映画も印象に残る作品だったし佐々木蔵之介、北村有起哉出演の舞台も観た。
しかしながら「誰もいない国」は分からない。それでも面白いと思うのはその場のやり取りで、役者の表情のアップや細かい仕草の妙がカメラによってはっきりと目にすることができる。これで満足する。
何を観たか、何か訳のわからないものか。
どこにあるか分からない切り取られた時間がそこにあったという感じ。
最後のカーテンコールが終わるとQ&Aのコーナーがあり、4人の役者と演出家が登壇した。その中での話は理解しないこの頭には良いガイダンスになった。
役者の演じる喜びが何より伝わってきたことは重要。
マッケランがサーの称号を持っているのは知っていたけれどパトリック・スチュアートもまた、とは知らなかった。
観てよかった♡
「マンチェスター・バイ・ザ・シー」 ― 2017/05/23 02:58
気分が落ち込み、ただ笑いたくて「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー・リミックス」を観ようと思ったがやめた。
何か向き合うべきものがある方がいい気がして「マンチェスター・バイザ・シー」にした。
ベン・アフレックの弟ケイシー・アフレックが、淡々と描かれる家族の変わりゆく姿。大きな悲しみを背負う男を演じている。
逃れられない悲しみなら無理に逃れることはない。
こういう受け入れ方もありね。
何か向き合うべきものがある方がいい気がして「マンチェスター・バイザ・シー」にした。
ベン・アフレックの弟ケイシー・アフレックが、淡々と描かれる家族の変わりゆく姿。大きな悲しみを背負う男を演じている。
逃れられない悲しみなら無理に逃れることはない。
こういう受け入れ方もありね。
プレミアムカフェ「ガルボの恋文」 ― 2017/01/19 01:34
NHK-BSプレミアムで初回放送は2011年で、これを見ている。
なんとも言えない素晴らしい映像だ。
グレタ・ガルボの資料映像や彼女に関わる風景だけがが素晴らしいのではなく、玉三郎が恋文を読み上げる声やその場所にいる佇まいが全て溶け合ったもの。
完成度の高いこと。何度見ても飽きない。
繰り返し流れる「someone to watch over me」
玉三郎が日本語訳詞でこれを口ずさむところは感動する。
マーラーも素晴らしい効果を上げている。
なんとも言えない素晴らしい映像だ。
グレタ・ガルボの資料映像や彼女に関わる風景だけがが素晴らしいのではなく、玉三郎が恋文を読み上げる声やその場所にいる佇まいが全て溶け合ったもの。
完成度の高いこと。何度見ても飽きない。
繰り返し流れる「someone to watch over me」
玉三郎が日本語訳詞でこれを口ずさむところは感動する。
マーラーも素晴らしい効果を上げている。
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