「豚小屋」2017/01/13 16:38

新国立劇場小劇場で。2時から。
北村有起哉、田畑智子の二人芝居。
「BENT」で息詰まる男同志の愛を演じた「北村有起哉」が、演者二人の芝居で何を演じるのか観たくなった。
脚本はアソル・フガードという南アフリカ出身の人で世界的に名前の知れた人だった。アパルトヘイト体制下で弾圧も受けていたとのこと。1936年生まれ。
「豚小屋」ってタイトル通りセットは豚小屋。それだけ。
それ以外は客席を利用する。
二次大戦時に軍を脱走し何十年も豚小屋に隠れ住まなくてはならない男の話だ。
妻は生活の糧である豚の世話をし、豚とともに生活している夫の世話をする。
男は豚を殴りながら哲学で今の自分を宥めたり、憐れんだり、狂気に逃れようとし、その淵まで行くこともあるが辛うじて正気を保っている。女は目の前の現実が全て。
夫の、高みに上がる哲学的狂気の勢いを削いでみせて、かっこいい!これぞ狂気と喜ぶ観客を呆気に取らせ、あんぐり口を開けている夫を見て笑う。
「田畑智子」はケラさんの舞台でも見た。個性的ないい役者さんだなと思った。
北村さんはもう期待通り。

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