寒川猫持「猫持秀歌集 猫とみれんと」2015/09/23 13:04

猫が大好きの目医者でうた詠みと自称する寒川猫持先生の歌集。
これを図書館で見たのが最初だったが、手に入れたいと思った時は新本では無くてアマゾンで購入。
それを四ヶ月前に、やはり短歌を作って50年くらいになる友人に貸した。
そばに置いて欲しくて、あげたつもりでいるので今度会った時に持ってきてくれればじゃあ返してもらってもいいかなというくらいの気持ち。
手元にないのが寂しくて今、買った。
私はこれをお守りのようにしているのだな。
猫持先生の数ある秀歌の中で、ただ一つの歌のためにこの一冊を持たずにいられない。

赤い日が仏陀よ海に落ちましたわたしの猫が今死にました

猫が道路で事故に遭って伸びているのをまだ体温もあるうちに抱き上げ、道路の傍に置いたことが数回続いたりした時に都度、既にいたハナの体もこうして抱きかかえる事があるだろうかと考えた。
現実にいつか同じように呆然としながら誰にともなくつぶやくようにわたしの猫の死を伝えることになるのだろうか。
その時の辛い気持ちは猫持先生のこの一首に凝縮されているような気がした。その共感で自分の悲しみが和らぐように願っていた。
そう思っていてずっとそばに置いていたのが、この7月にハナではないがジャムを18歳で看取った時に本当になった。

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