正月だった2024/01/07 23:50

 二年ぶりの米團治の噺はよう効いた。凝りが解けた。文楽が東京で人気があるの喜んでた。まあ上手とは思うけど。
 三席、芝居繋がりで賑やかで面白かった。仕事もせんでその日観てきた芝居の場をなりきって演じるアホぼんとか。米團治が最初の枕で落語界には珍しくうちは世襲だったというところから、歌舞伎もそうやさかい好きなんや〜って繋がりの芝居三昧。
 夢洲のことちょっと言ってたな。あの政党とこの政党があそこで何やらやろうとしてるが地盤ズブズブなんでっせって。ちゃんと見てはる。
 そういや小痴楽は東の世襲。どっちも言葉がいいねえ。ちゃきちゃきやん。ああ、林家もそうだったがごちゃごちゃしてて小朝に落ち着く。
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 元旦の夕方の出来事は相当な衝撃で気分ぼこぼこだった。チケットの案内通知を見て急に取ったのが2日の夜。行けてよかったねえ。

ナイル・レストランのムルギランチは健在2021/03/29 23:40

歌舞伎座を出て銀座方向の交差点に立ってみたら、通りの向こう側にナイルの装飾電球がやたらに目立って輝いていた。年々派手になっていってるのは知ってる。近くに行ってみたいとぼーっと考えながら通りを渡って店の前に来た。
8時少し過ぎだけど閉店の雰囲気なし。それで、そのまま帰ると後悔しそうだったから入ることにした。
座ってからほっとしたせいか、完食できるという自信が湧いてきて嬉しくなった。ムルギランチね?というナイルの慣例になっているオーダーの取り方も変わらず。それに同意して、チャイも頼んだ。
もう知っているスタッフもいないだろうと思っていたけど、入口で客を案内をしていた年配者が懐かしいその古株だった。私がマスクを外してから話しかけてきてくれて分かった。
お互いにだいぶ歳を取ったね。何十年経ったんだYO!
先先代になるか、創業者の関わったインド独立運動について書かれた本が当時と変わらずガラスケースの中に収められている。
昔のことを思い出しながら、ムルギランチは楽勝で平げた。
美味しかった。まだあれがある事に感謝だ〜

写真は、骨を外すサービスをしてくれているところ。

「三月大歌舞伎」はブルー2021/03/29 23:34

歌舞伎座へ。
三月大歌舞伎千穐楽の三部、6時半開演「桜門五三桐(さんもんごさんのきり)」と「隅田川」
五右衛門の中村吉右衛門は日曜日に倒れ入院したまま、代役は久吉を演じていた松本幸四郎が立った。
声が似ていた。身内ということもあるだろうけど、歳をとって貫禄が出たせいかしら。桜の満開を舞台上の南禅寺で見る。
「隅田川」は坂東玉三郎。
川が重要な要素になるドラマだから、因果を感じた。見失なった子供を追う狂った女。青い色彩で纏められた舞台が美しい。
吉右衛門さんのことといい、「隅田川」といい、物哀しい喪失感で劇場を出た。播磨屋さん、再び舞台に戻ってほしい。

追記
気になって買った能楽タイムズに野村萬斎さんの対談記事があり、自らのアレンジで上演された「隅田川」に言及していた。そこで持論とした上で語っている部分をそのまま引用。
「晩春の夜明けで終わる能<隅田川>は奇跡を肯定する癒しの物語であり、鎮魂と再生の劇であって、荒涼たる絶望のドラマではない」
これで文字通り救われた。乱暴すぎる理解から解放された。

「江戸の悪」太田記念美術館2018/07/30 19:36

7月29日までというので行けないものと諦めていたのが、27日の予定がキャンセルになって観ることができた。
目的は芳年の無惨絵だ。
若い頃に太陽だったかの特集本を買って芳年のこの無惨絵を散々眺めていた。
禁断の見てはならないものという感じで、どう受け取っていいかわからずに好きで見ていた。
多分これも骨格に惹かれていたのではないかと思う。
カッコいいので否定できなかったんだな。

「髑髏城の七人 Season花」2017/06/02 03:07

今年3月30日にオープンした「IHIステージアラウンド東京」の杮落としとして6月12日まで何と2ヶ月余りの公演。
「1300人を乗せた巨大な円形の盆が、360度回転し.ぐるりと舞台が取り囲む」アジア初のステージアラウンド劇場、というのが謳い文句。場所は豊洲駅から徒歩20分。
オープン初年の一年は劇団☆新感線の「髑髏城の七人」が花鳥風月4パターンで行われる。
Season花の出演者は小栗旬、山本耕史、成河、りょう、青木崇高、清野菜名、近藤芳正、古田新太、他。
今回の刀鍛冶贋鉄斎は古田新太でネタキャラとしては最高だった。
小栗旬の捨之助はこの上なく漂う色気で着流しが映えること。姿もよくて見直した。山本耕史の蘭兵衛も綺麗だったなあ。青木崇高の兵庫も剽軽ぶりがよく出ていて、テレビドラマ「ちかえもん」の万吉を懐かしく思い出した。
極楽大夫のりょうもきりりとした女ぶり。天魔王の成河もこなれた動きで、あまり舞台は見たことがなかったけど流石という感じ。
劇場の大きな特徴はいのうえ歌舞伎が待ち望んでいたシステムのように感じて納得。

「足跡姫 時代錯誤冬幽霊」2017/02/01 23:50

NODA・MAPの21回公演。東京芸術劇場プレイハウスで2時から。
サブタイトルの「時代錯誤冬幽霊」は「ときあやまってふゆのゆうれい」と読みが附ってある。
宮沢りえ、妻夫木聡、古田新太、佐藤隆太、鈴木杏、池谷のぶえ、中村扇雀、野田秀樹。
「勘三郎へのオマージュ」と謳っているのでそのつもりで観る。
そのつもりでなくても主役は「三、四代目出雲阿国」であり、その弟は「淋しがり屋サルワカ」であったりするので歌舞伎に因む物語とわかる。
数にこだわる台詞がずいぶん出てきて、最後になるほどと思う。
ここを観るためにそれまでの時間を過ごしたのだと思った。

「鈴木杏」はとても存在感を感じさせる。
「佐藤隆太」は何年か前に見た舞台であまりいいと思わなかったのは、滑舌やリズムが悪いと感じたからなんだけど、今回は力がついたのか、すごく良かった。
主役は言うまでもなく。
「古田新太」の「死体/売れない幽霊小説家」役はハマっているな。
「中村扇雀」の落ち着いた歌舞伎役者ぶり。時代劇だけど現代劇って中で小気味いい雰囲気。
周りとのギャップが楽しい。

プレミアムカフェ「ガルボの恋文」2017/01/19 01:34

NHK-BSプレミアムで初回放送は2011年で、これを見ている。
なんとも言えない素晴らしい映像だ。
グレタ・ガルボの資料映像や彼女に関わる風景だけがが素晴らしいのではなく、玉三郎が恋文を読み上げる声やその場所にいる佇まいが全て溶け合ったもの。
完成度の高いこと。何度見ても飽きない。
繰り返し流れる「someone to watch over me」
玉三郎が日本語訳詞でこれを口ずさむところは感動する。
マーラーも素晴らしい効果を上げている。

シネマ歌舞伎「阿古屋」2017/01/12 23:00

今、坂東玉三郎しか演じられないと言われる「阿古屋」を実際の舞台で観た事がなかったのでシネマ歌舞伎は願っても無い機会。
2014年に演じられたもの。
もう、いいに決まっている。
菊之助も素敵だったが、人形仕様で登場する岩永を演じる坂東亀三郎も流石。
玉三郎の指導がスタッフ、舞台の照明まで行き届く中、定式幕が映し出され幕が引かれて芝居が始まる。
映画版が良いのはディテールが映し出されることだ。
劇場の中の雰囲気で舞台を感じるのとはまた別の面白さがある。