ペットロスなのだ2018/02/09 14:26

はっきり認めるがペットロスなのだ。
5匹いた猫が2匹になって寂しくなったという問題では無い。
死んでいい子がいた訳では断じて無い。
今いる2匹では駄目なのだと言う訳でも断じて無い。
ただただハナのいないことが辛くて仕方ないのだ。
ハナは「優しくて私にいつも寄り添ってくれていた猫」というのではない。寒いから布団に潜り込んで腕まくらで寝るのが最上の心地よさだったからいつも私の横にいた。
私の具合が悪くてもご飯を早く出せとうるさかった。
私が泣いていてもうぜえという顔をしていた。
用があって膝から降ろすとがっかりするより怒っていたし、早く戻れと文句ばっかり言っていた。
そっちがそうならこっちもと対等に喧嘩していた。
ハナが若い時は何度も顔をぶたれた。
私の怒った声の調子にハナは怯えなかった、どころか反論してきた。
ハナの背中に耳を押し付けて最期の鼓動を聴き届けようと思ったのに最後の数時間で私は看護疲れに耐えきれず寝てしまった。
ハナは私のベッドのど真ん中を占領していたのに二度もベッドから落ちていてその二度目は既に硬直が始まっている状態だった。
一度目の落下の時は死んでいるかと思ったが息をしていた。抱き上げてベッドの真ん中に置いて私も横になり、また耳を背中に押し付けた。今度は眠る訳にはいかないし眠れるはずもないと思ったのに。
毎晩ハナに話しかけていた。なぜ死んでしまうのかと責めていた。
今だにそこから逃れられない。ハナは横たわったまま私の顔をじっと見ていた。何か答えていたんだろうか。
可哀想なのは多分ハナの方だ。

ハナ2018/02/10 02:17

2017年12月22日早朝に息を引き取る。
未ださよならと言い難く。

シリーズ深読み読書会「宮部みゆき〜時代小説の最高峰孤宿の人」2018/02/14 23:29

このNHKの読書会は不定期な番組なのでいつやるか分からない。
今回危うく見落す処だった。複数のゲストがそれぞれの見方を披露していく構成で、取り上げた作品がより立体的になっていき自分自身の理解が深まったかのように思えるのが何より快感だ。
今回は宮部みゆきの時代ものである。
宮部みゆきが一番苦労した小説と言っているこれは、ただならぬ物と感じつつも私は好きになれない作品だった。理不尽が過ぎて耐えきれなかったのは、多分読みが浅くてダメだったんだろう。
奇々怪界な噂を持つ加賀様の謎を解くだけと思い込んで読み始めた私は、文庫本上下巻読み切るまでそれを切り替えることができなかったにも拘らず、宮部の魅力のある文章に囚われたままだった。
ともあれ何とも言いようのない寂寥感が残ったこの小説の解題に興味津々で録画を見始めたが、お陰で読み直すことなく何故面白いのかをわくわくしたまま理解した。いや、意味わからなくても面白かったから読み終えることはできたんだけど。
冒頭で進行の鈴木杏が「繊細で複雑で豊かな作品」との形容、その通り。

池上本門寺界隈2018/02/24 02:59

曇り空の下、21日に池上本門寺に行ってきた。2度目だ。
平日で何も行事はなく前回と同じく静かな寺の佇まい。
寂しい出来事が続いていたので心を穏やかにしたくて祈る。
古民家喫茶「蓮月」の二階でひと休み。
座敷なので足を折りたたむことができない私は座卓の下に足を投げ出す行儀の悪さ。仕方ないね。
三人連れのマイクロミニ旅。
梅の季節になっていた。