「ピートと秘密の友達」2017/01/09 20:04

「ピートの秘密の友達」はロバート・レッドフォードが出ているのにも興味があった。
人間が大事にすべきものとは何かを深い森の中で教えてくれるのは、少年ピートとドラゴンのエリオットの友情以上の強く大事な絆。
そこにあって愛されるべき映画。

「この世界の片隅に」2017/01/11 16:37

クラウドファンディングで資金を集めた事、「のん」と名前を変えた能年玲奈ちゃんが声を吹き替えている事の他、何の予備知識なしで観た。
ポスターもちゃんと観ていなかったし、とてもいいと言っていた人も見れば分かるとばかりで、内容については触れなかった。
私の場合、それがこの映画に限ってはよかったと思う。
始まって間も無く戦時が語られる作品と分かった時には驚いた。漠然とした予測とまるで違っていたから。
舞台になる主人公が生まれ育った広島、結婚生活を送る呉は重要な海軍の拠点。
先に見える戦禍のあった悲劇的な舞台の一つだ。
絵を描くことが好きな少しぼうっとしたところのある小柄な女性の半生だ。戦争中という非日常にも日常は生まれ、その僅かな日常っぽいものも、爆撃があれば無かったものになる。
戦争が奪うものは何かを知る。
ラフなタッチが主人公のキャラクターそのままに柔らかい雰囲気を醸し出すが、戦争の本質は伝えていると思う。
第二次大戦を経験する人が居なくなる間際のこの時代に必要な作品とも思った。

シネマ歌舞伎「阿古屋」2017/01/12 23:00

今、坂東玉三郎しか演じられないと言われる「阿古屋」を実際の舞台で観た事がなかったのでシネマ歌舞伎は願っても無い機会。
2014年に演じられたもの。
もう、いいに決まっている。
菊之助も素敵だったが、人形仕様で登場する岩永を演じる坂東亀三郎も流石。
玉三郎の指導がスタッフ、舞台の照明まで行き届く中、定式幕が映し出され幕が引かれて芝居が始まる。
映画版が良いのはディテールが映し出されることだ。
劇場の中の雰囲気で舞台を感じるのとはまた別の面白さがある。

「豚小屋」2017/01/13 16:38

新国立劇場小劇場で。2時から。
北村有起哉、田畑智子の二人芝居。
「BENT」で息詰まる男同志の愛を演じた「北村有起哉」が、演者二人の芝居で何を演じるのか観たくなった。
脚本はアソル・フガードという南アフリカ出身の人で世界的に名前の知れた人だった。アパルトヘイト体制下で弾圧も受けていたとのこと。1936年生まれ。
「豚小屋」ってタイトル通りセットは豚小屋。それだけ。
それ以外は客席を利用する。
二次大戦時に軍を脱走し何十年も豚小屋に隠れ住まなくてはならない男の話だ。
妻は生活の糧である豚の世話をし、豚とともに生活している夫の世話をする。
男は豚を殴りながら哲学で今の自分を宥めたり、憐れんだり、狂気に逃れようとし、その淵まで行くこともあるが辛うじて正気を保っている。女は目の前の現実が全て。
夫の、高みに上がる哲学的狂気の勢いを削いでみせて、かっこいい!これぞ狂気と喜ぶ観客を呆気に取らせ、あんぐり口を開けている夫を見て笑う。
「田畑智子」はケラさんの舞台でも見た。個性的ないい役者さんだなと思った。
北村さんはもう期待通り。

プレミアムカフェ「ガルボの恋文」2017/01/19 01:34

NHK-BSプレミアムで初回放送は2011年で、これを見ている。
なんとも言えない素晴らしい映像だ。
グレタ・ガルボの資料映像や彼女に関わる風景だけがが素晴らしいのではなく、玉三郎が恋文を読み上げる声やその場所にいる佇まいが全て溶け合ったもの。
完成度の高いこと。何度見ても飽きない。
繰り返し流れる「someone to watch over me」
玉三郎が日本語訳詞でこれを口ずさむところは感動する。
マーラーも素晴らしい効果を上げている。

「マリー・アントワネット展」2017/01/19 19:12

森アーツセンターギャラリーで。
期間が長くても何しろマリー・アントワネットはいつでも人気者だからそこそこの人出だ。
一緒に行く友人が、観てきたそのまた友人からこれは疲れると言っていたと言うのでヒールのある靴を避けた。
確かに、見終わってから疲れていた。
照明は作品保護のため暗めに落としてあり、説明パネルの位置は低く、まず屈まなくては見られない。その上字は小さくて読みにくい。
展示されているものを観やすく魅力的に見せる工夫がなされていないように感じたのは、揃ったものを一応設けたテーマに沿って並べただけに過ぎないからかもしれない。
悲劇の王妃の人気に頼りきっているんだな。
勿論まるで面白くないとは言えない。

「桂米團治独演会」2017/01/21 22:53

銀座ブロッサムで1時から。
初めて生で上方落語を聞く。プログラムは下記の通り。
一、阿弥陀池 桂團治郎
一、正月丁稚 桂米團治
一、手水廻し 桂雀五郎
仲入り
一、不動坊 桂米團治

上方の落語は肌合いが合わない気がして殆ど聞かない。だからと言うか、実はと言うか米團治さんの父親である米朝さんの噺は、生どころかテレビでもまともに聞いたことがない。
門下についても殆ど知らないが、桂枝雀だけは好きだった。シュールで個性的で面白いと思っていたので、自殺で亡くなった時は本当に残念だった。
そこでちょっと調べてみたら弟子が随分亡くなっていた。若手でこれからと言う人ばかり。
相当な悲しみを抱えていた人間国宝だったのだろうか。
米團治さんは、実の息子としても門下の一人としても大きな責任を感じながら励んでいるのかな。
裏表を感じさせない振る舞いと語り口で本当に楽しかった。
もてるだろうなあ。

築地界隈、ほんの少し。2017/01/23 01:24

土曜日に楽しんだ「桂米團治」は銀座ブロッサムでの公演だったので地下鉄の築地駅から歩いて行った。
あちこちと気にしながら向かう途中、右に入る小さな小道があって、その入り口付近に甘味屋さんの看板が置いてあった。
土曜日のここら辺は休みの店が多いらしいのに、営業している店があって、まして甘味なら帰りにちょっと覗いてみたくなった。
店の名前は「天まめ」
落語が終わってうっかり銀座方面へ出ようとしたのを甘味を思い出して、来た道に方向を戻した。
店があるはずの横丁を入るとすぐに中華料理店があった。こんな小さな道沿いに店が並んでいることに驚いた。そのまた奥に「天まめ」はあって、一度通り過ぎるくらい間口が小さく、入ってもこじんまりしている。カウンター席が4つとテーブル席は小さいのが一つ、椅子は二つ。
カウンターに座ってお汁粉をたのんだ。
お汁粉は美味しい。割とさっぱりとした甘み。黒豆の煮汁を混ぜているそう。
洋風漬物ピクルス、生姜の黒糖で炊いたのがお供にあった。
これは女性オーナーのパートナーでもあるお母様の力作。二人で切り盛りされているみたい。
40分くらいいた間に入れ替わり立ち替わりお客さんが入っていた。
美味しいからね。