「グランチェスター 牧師探偵シドニー・チェンバース」2018/08/03 17:35

牧師探偵の最終回を観終わってしまった。
ジャズとウィスキー🥃を愛するシドニー・チェンバースという若き牧師が友人である刑事とともに事件を解決してゆく英国テレビドラマだ。
ただひとりの女、初恋の人との愛は育つのか、牧師であるが故の悩みが全編を通底する。
彼を取り巻く人間模様も味わいがある。夫々の今までの人生とこれから何をどう選んでいくか、愛の様々な形、葛藤が描かれる。時に優しく時に厳しく支え合う。
って誉め殺しか。
時代は1950年代。いろいろな差別がよりもずっと激しく抑圧されていた時代。時代の良い香りを感じつつ。
いいドラマの最終回は観たいような観たくないような。

NTL「誰もいない国」2018/07/18 16:33

ナショナル・シアター・ライブ「誰もいない国」をシネリーブル池袋で観た。
演出 ショーン・マサイアス(『ベント』)
出演 イアン・マッケラン、パトリック・スチュワート、オーウェン・ティール(「ゲーム・オブ・スローンズ」) ダミアン・モロニー(『ハード・プロブレム』)
ハロルド・ピンターの作品なので不条理感で訳わからないかもと思いながら、役者が観たくて参上。余談だが私としては大事な関連事項であるのは演出のショーン・マサイアスは映画「ベント 堕ちた饗宴」の監督でもあった事だ。
この「ベント」は映画も印象に残る作品だったし佐々木蔵之介、北村有起哉出演の舞台も観た。
しかしながら「誰もいない国」は分からない。それでも面白いと思うのはその場のやり取りで、役者の表情のアップや細かい仕草の妙がカメラによってはっきりと目にすることができる。これで満足する。
何を観たか、何か訳のわからないものか。
どこにあるか分からない切り取られた時間がそこにあったという感じ。
最後のカーテンコールが終わるとQ&Aのコーナーがあり、4人の役者と演出家が登壇した。その中での話は理解しないこの頭には良いガイダンスになった。
役者の演じる喜びが何より伝わってきたことは重要。
マッケランがサーの称号を持っているのは知っていたけれどパトリック・スチュアートもまた、とは知らなかった。
観てよかった♡

「刑事フォイル」2016/09/04 23:20

オリジナルタイトルは「Foyle's War」
AXNミステリで繰り返し観ることができるのだが、ポアロシリーズと一部同じスタッフが制作参加していると知って、初めて眼にしてから本当に好きになった。
第二次大戦から戦後しばらくまでのイギリスが舞台で、空軍にいる息子を一人持つ地方警察の刑事が主人公だ。
礼儀正しく優しい男だが法を犯すものに対しては厳しい。
やんわりとした皮肉で相手にぐうの出ないほどの打撃を与えるが、裏を返せば機転の利く優れたユーモアの持ち主でもある。
「正義」が誰にとっての「正義」であるかも問われる事件もあって、それは戦時下ならではことで法律によっても裁けないのだと嘯く犯人も出てくる。
理不尽な結果で苦渋するフォイルもすごくいい。
それを静かに演じているマイケル・キッチンははまり役だと思う。
タイトルの音楽が雰囲気によく合ってとても良いので、最後まで耳を傾けてしまう。
1シリーズ3話、8シリーズまで2002年から2015年まで放送された。情報機関MI5、MI6のエピソードが出てくるのも面白い。

「ウルフ・ホール」2016/05/04 16:37

イギリスBBCのクロムウェルを描いた「ウルフ・ホール」はクロムウェルがヘンリー八世の二度目の妻アン・ブーリンを処刑台に上げたまでのところで終わっている。
原作の三部作のうち二作目までBBCは作り終えているらしいからCSで見られるのもそんな先ではなさそう。

画面は暗く蝋燭や暖炉の火、窓からの光などで部屋の隅は殆ど闇に塗りつぶされている。
全てが抑制された中でクロムウェルの心象風景も描き出されるのが面白かった。
何度か放送されていたけどなかなか集中して見ることができなかった作品。見ることができてよかった。

「僕が星になる前に Third Star」2015/01/16 23:18

録画したものをチェック。
「シャーロック」のベネディクト・カンバーバッチ初主演のロード・ムービー。
2010年イギリス製作。
地味だがいい作品。

末期のガンを患う青年をカンバーバッチが演じる。
3人の友人に助けられて彼が行きたいと望む海岸へ向かうまでの短い旅を描くが、死期が迫る彼と友人の人生が絡み合う様は強烈な印象を残した。

「クリミナル・マインド2」の13話「史上最強の敵」2011/06/04 00:35

なんとゲストがキース・キャラダイン!
サイコな殺人犯で登場。
今回逃げ切り、またの登場が楽しみ。

「テンプラーの華麗な冒険」24話中の最終話2011/05/29 04:10

海外ドラマチャンネルをたまたま見ていたら「テンプラーの華麗な冒険」をやっていて、これがゲストだろうと思った俳優がどうもヘルムート・バーガーに似ている。
背景もイタリアだし充分あり得ると思いつつ、調べたら本当に彼だった。

ヴィスコンティ監督に重用されたヨーロッパのスターだった人がアメリカのチャラいドラマに出ていたとは、ちょっとびっくりだった。

ヴィスコンティに郷愁を感じる。
あの重厚な独特の退廃をまたおさらいしようかと思う。